大竹伸朗がデザイン誌「アイデア」に1999年から2006年にわたって連載したオリジナル付録ポスター全85点完全収録した,大竹グラフィックワークの集大成。
昨年の東京都現代美術館で開かれた「全景」展の衝撃も記憶に新しい,画家・大竹伸朗。大竹は過去5年以上にわたり世界的なデザイン誌「アイデア」で付録ポスターを連載してきた。ポスターの連載というのも異例ではあるが,さらに特筆すべきは発表された作品はごく一部を除いて作りおろされたオリジナルだった点だ。しかも,これらのポスターは最大で8色刷りもの色数を駆使し,サイズも当初のサイズ(4つ折り,約60x40cm)のものから,後期には倍のサイズ(8つ折り,約80X60cm)になるなど,過剰ともいえる質と規格で展開されていった。
架空の日本の風景,印刷物,昭和歌謡,ロック,少年時代,ロンドン,モロッコ,宇和島……80点以上及ぶポスターの画題は大竹の主要なモチーフを縦断し,大竹作品世界の見取り図をなした。連載付録という性格上,これらのポスターの全貌を知ることができたのは,ごく一部の読者に限られていたといっていい。
本書「ポ――大竹伸朗×アイデア ポスター全集」は連載ポスターを一挙に収録するとともに,各ポスターの背景について大竹の言葉を交えて掘り下げる,単なる作品集を越えてコアなファンから入門者まで見て読んで楽しめる,大竹伸朗作品世界へのゲートウェイとなっている。