BOOKS
2014/04/30
20世紀エディトリアル・オデッセイ
赤田祐一,ばるぼら

20世紀エディトリアル・オデッセイ
Published: 2014/04/30
Price: 定価2,750円/2,500+tax jp yen
ISBN 978-4-416-11438-4
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20世紀エディトリアル・オデッセイ 時代を創った雑誌たち
赤田祐一+ばるぼら
B5,並製,224ページ,フルカラー
定価2,500円(税別)

数多くの雑誌を蒐集し,雑誌をとりまく文化にも詳しい著者が,20世紀に刊行した雑誌のなかから,独自の切り口とビジュアルで多くの読者に支持さ れ,他のメディアにも影響を与えた雑誌を選び解説する。制作に携わった関係者の証言や関連する雑誌も紹介し,いかにしてそれらの雑誌が作られ,読者や他の 雑誌へと広がりを見せたのかがわかる構成となっている。たとえば,現在では約60万人を動員する同人誌即売会「コミックマーケット」の創成期に作られた同 人誌やパンク・ニューウェイヴといった音楽から生まれた現象を反映し,当時の空気をいまに伝える雑誌などをビジュアルとともに紹介。その他,特筆すべき雑 誌のコラムや表紙一覧,20世紀の雑誌年表も収録し,雑誌の魅力をあますことなく伝える一冊。

『ホール・アース・カタログ』/プリンテッド・パンクス/キャッチ・ザ・ニューウェイヴ/バック・トゥ・ザ・フィフティーズ/実験雑誌としての『ア ンアン』/『ワンダーランド』と『宝島』/大伴昌司と内田勝の視覚革命/コミックマーケット創成期と同人誌/米澤嘉博の書物迷宮/雑誌曼荼羅 1901→2000/20世紀雑誌年表

【コラム】『MAD』から始まったアメリカ・パロディマガジンの影響/『JAM』/『ロッキング・オン』/『遊』/『NOW』/『新宿プレイマップ』/花森安治と『婦人の生活』シリーズ/『TAU』/コンピュータ雑誌/『ガロ』と『COM』の功績』/『ウィークエンド・スーパー』『写真時代』──セルフ出版の時代/三流エロ劇画御三家『漫画大快楽』『劇画アリス』『漫画エロジェニカ』

表紙ジャケット画像(1.16MB,921×1317px)
※書評等にご利用下さい。

著者について

赤田祐一:編集者・執筆業。古い印刷物,音楽,映像,エコロジーなどを,カウンターカルチャー的,ソーシャルデザイン的な視点から眺めかえしている。『Spectator』(エディトリアル・アパートメント)に「証言構成『COM』の時代」を連載中。著書に『証言構成「ポパイ」の時代』(太田出版),『消されたマンガ』(ばるぼらとの共著/鉄人社)がある。

ばるぼら:ネットワーカー,古雑誌蒐集家,周辺文化研究家。インターネット以前の文化を以後の視点から再構築することを主目的に活動している。著書に『教科書に載らないニッポンのインターネットの教科書』『ウェブアニメーション大百科』(ともに翔泳社),『NYLON100%』『岡崎京子の研究』(ともにアスペクト)などがある。

目次

ホール・アース・カタログ:ア・レトロスペクティヴ

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[対談]Whole Earth Catalogとは何だったのか
[インタビュー]スチュアート・ブランド:Whole Earth Catalogの作り方

[コラム1]『MAD』から始まったアメリカ・パロディマガジンの影響
[コラム2]革新的な自販機本『JAM』

プリンテッド・パンクス
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[対談]パンク・ファンジンはどこから来たのか
[インタビュー]緑川姉妹:日本初のパンクファンジン『Boredom』編集発行人
[インタビュー]狂乱娼館:これなら自分たちでもできる
[インタビュー]山崎春美:『Jam』『Heaven』の時代を語る
[インタビュー]第五列:名乗って活動するときだけ存在する,ということ

[コラム3]ミニコミからスタートしたロック批評誌『ロッキング・オン』
[コラム4]あらゆる領域を横断した驚異の雑誌『遊』

キャッチ・ザ・ニューウェイヴ
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[対談]ノージャンル,または千の方法
[インタビュー]解体の行為:レナード・コーレンの仕事(文:イエン・ライナム)
[インタビュー]スケートシング:SK8THING×NEW WAVE MAGAZINE
[インタビュー]三浦和義:『WET』について語る
[インタビュー]キキ・ピカソ:パリからの怪電波
[寄稿]羽良多平吉:Visionary Vision and Beyond_空中楼閣的 天眼通
[インタビュー]石井志津男:LAニューウェイヴの時代
[インタビュー]戸田ツトム:時代の交換期という最中の断面
[インタビュー]S-KEN:「どうしてそんな恰好してるの?」──質問はそれだけ。

[コラム5]ダンディズムを突き詰める男の雑誌『NOW』
[コラム6]新宿が誰の街かと問い続けたタウン誌『新宿プレイマップ』

バック・トゥ・ザ・フィフティーズ
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[対談]フィフティーズ・リヴァイヴァル・リヴァイヴァル?
[インタビュー]山崎眞行:〈クリークソーダ〉〈ピンクドラゴン〉── 50sデザインのルーツ
[インタビュー]水野良太郎:戦後海外文化を栄養に──大人漫画のルーツとしての50s
[インタビュー]バロン吉元:原点はアメコミ──50sアメコミに探る劇画のルーツ
[インタビュー]金子國義:50年代への追慕──アメリカ雑誌が金子國義に与えたもの

実験雑誌としての『アンアン』
[対談]70年代『アンアン』の可能性
[インタビュー]新谷雅弘:『洋服なんて別に,見ればわかるよ』と堀内さんは言った
[インタビュー]村松仁美:堀内さんの呼吸みたいにつくられていた『アンアン』
[インタビュー]川村都:自分の気持ちが惹かれることがそのまま仕事になっていた楽しい時代でした
[インタビュー]三宅菊子:なんにも知らなくて,やたらと自信があって……

[コラム7]『暮しの手帖』以前の花森安治と『婦人の生活』シリーズ
[コラム8]切り口もビジュアルも過激な建築批評誌『TAU』

伝説の雑誌『ワンダーランド』と『宝島』
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[対談]時代によって変化し続けるカメレオン雑誌
[インタビュー]津野海太郎・平野甲賀:『ワンダーランド』『宝島』制作秘話
『ワンダーランド』『宝島』歴代編集長とその変遷

大伴昌司と内田勝の視覚革命
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[対談]大伴昌司と内田勝の世界
大伴昌司略年譜
内田勝略年譜
[インタビュー]四至本アイ:母が語る大伴昌司像
[インタビュー]福田淳:内田勝流,プロデューサー7つの条件
全部先割り,全部絵解き大伴昌司のレイアウト感覚
編集=考え抜くこと編集会議にみる内田勝の特質

[コラム9]90年代に創刊した多彩なデジタルカルチャー雑誌
[コラム10]日本のマンガの基礎を築いた『ガロ』と『COM』の功績

コミックマーケット創成期と同人誌
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[対談]1970年代の同人誌を2010年代に読む
[インタビュー]霜月たかなか:70年代までの同人誌
[インタビュー]鈴木哲也:『MOB』のできるまで
[インタビュー]式城京太郎:「迷宮」と初期コミケット
[インタビュー]川本耕次:1976-79年「A5判の夢」〜「シングル・ピジョン」
[インタビュー]水野流転:70年代から続く同人活動
[インタビュー]青柳誠:漫画ファンダムの源流

[コラム11]『ウィークエンド・スーパー』『写真時代』──セルフ出版の時代
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[コラム12]三流エロ劇画御三家『漫画大快楽』『劇画アリス』『漫画エロジェニカ』

米沢嘉博の書物迷宮
[対談]マンガ史家としての米沢嘉博を再考する
[インタビュー]米沢英子:米沢蔵書のなりたち
[インタビュー]八島久幸:米沢資料の集め方
[インタビュー]斎藤宣彦:米沢嘉博記念図書館の今後
米沢嘉博書誌年譜[簡易版]

雑誌曼荼羅 1901→2000

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20世紀雑誌年表