2019.07.16
【終了】どうなる? 第29 回ブルノ国際グラフィックデザイン・ビエンナーレ 2020


2018 年の開催で28 回を迎えたチェコのグラフィックデザイン・ビエンナーレ「ブルノ国際グラフィックデザイン・ビエンナーレ」が,2020 年以降の開催中止を余儀なくされています。本展は,ビエンナーレの続行を目指して企画されたデザイン誌『アイデア』誌上での架空のビエンナーレ「第29 回ブルノ国際グラフィックデザイン・ビエンナーレ 2020」のために各国のグラフィックデザイナーより集められたポスター作品を展示紹介するものです。 

ブルノ・ビエンナーレは1960 年代にチェコスロバキアの都市ブルノで始まった展覧会で,冷戦体制下のアーティストやデザイナーが自由な表現や権利,国際的な評価の場を求めるなかで誕生したものです。1964 年に国立モラヴィア・ギャラリーによって創設・主催されて以来,拡張するグラフィックデザインという分野や,視覚文化とその重要性に関連した,展示,会議,関係プログラムを行う国際舞台として認知されてきました。しかし,主催のモラヴィア・ギャラリーは,2020 年以降のビエンナーレの開催中止を決定し,これまでビエンナーレに関わってきた欧州のグラフィックデザイナーたちを中心にその是非が問われています。

1953 年の創刊以来,国際的なグラフィックデザインの動向を取り上げてきたデザイン誌『アイデア』(誠文堂新光社)では,2016 年度のキュレーターを務めたデザイナーのラディム・ペスコと,同展の招集デザイナーであったデザインチームåbäkeの2 組からの呼びかけにより,今年6 月に刊行した最新号(No. 386)にて世界各国のデザイナー26 組より寄稿された全28点のポスターを掲載,ビエンナーレの置かれた状況を提示しました。本展では,誌面では見開きにまたがっての掲載となった各作品をポスターとして展示するとともに,今後のブルノ・ビエンナーレやデザイン・ビエンナーレの在り方を考える場としていきます。

第29 回ブルノ・ビエンナーレ http://29.brnobienale.org

第27 回ブルノ・ビエンナーレ http://27.bienalebrno.org

第26 回ブルノ・ビエンナーレ http://www.26.bienalebrno.org


会期:7月30日(火)-8月29日(木)
   毎週日曜月曜休み,8月11日(日)-8月18日(日)お盆休み
時間:13:00-19:00(7/30,8/28・29は18:00まで)
会場The White(東京都千代田区神田猿楽町2-2-1 #202)
入場無料

参加デザイナー(詳細はこちら
Radim Peško,åbäke,Sulki & Min,David Pons & Lissana Jouret,Bibliomania: Alexandru Balgiu & Olivier Lebrun,Zak Group,Tamara Maletic / Linked by Air,アーロン・ニエ,Laura Pappa & Elisabeth Klement,Noviki: Katarzyna Nestorowicz & Marcin Nowicki,秋山伸,Alice Gavin & Valentin Bigel at Groupe CCC,Alyssia Lou,LPPL,Katja Gretzinger,In the shade of a tree: Sophie Demay & Maël Fournier-Comte,Jon Sueda & chris hamamoto,Jean-Claude Chianale,ナ・キム,服部一成,Mevis & van Deursen,Betsy Bickle,Pinar&Viola,Wayne Daly & Shumon Basar,Dan Eatock,Ryan Gander with Zbigniew Zuławski

主催:アイデア編集部
企画:ラディム・ペスコ,åbäke,ソフィー・デデレン,アイデア編集部
協力:The White,Frans Maserel Centre,RONDADE
特別協力: イワン・ダート(Frans Maserel Centre)

デザイン:Radim Peško

関係の皆さん

すでにお聞きかもしれませんが,ブルノ・ビエンナーレを主催するチェコ国立モラヴィア・ギャラリーは,次回である2020年にビエンナーレを開催しないことを決定しました(おそらくはそれ以降も)。ブルノ・ビエンナーレは1964 年以来開催を続けてきました──もちろん物事は変わり,永遠のものはありませんが……。
しかし,このままビエンナーレを終わらせるのは残念なことだと思った私たちは,第29 回ブルノ・ビエンナーレ2020に代わる,もうひとつの現実をつくることにしました。
そこで皆さんにおうかがいしたいのですが,第29 回ブルノ国際グラフィックデザイン・ビエンナーレ2020に向けてポスターのデザインをお願いできないでしょうか?
内容は問いませんが,時空連続体の消滅,あるいはそれに代わるものの創造(量子物理学から『バックトゥザフューチャー』にいたる何かを考える,あるいは他の何でも)などは,考えられるひとつの様式です。
こちらから金銭的な見返りは何もないうえ,雑誌掲載にあたるデータの締め切りは2019年5月15日と,時間的にも重荷だと思います。ただ,『アイデア』誌上で見開きのポスター/イメージを掲載することによって,それを実現可能にできるのです。いかがでしょうか?
よろしくお願いします。

ラディム・ペスコ,åbäke,ソフィー・デデレン,アイデア編集部

デザイン:åbäke

■関連イベント

[オープニングトーク]ブルノ・ビエンナーレのこれまで
登壇予定:åbäke(本展参加デザイナー),室賀清徳(編集者),イエン・ライナム(デザイナー)【追加ゲスト】ミン・チョイ(Sulki & Min)
日程:7 月30 日(火) 
時間:19:00-20:30(開場18:30)
会場:The White
参加料:1,500円(定員20名,事前予約制)
参加予約:会場メールアドレス宛に申し込みください。
     mail@sawadaikuhisa.com(イベント名,お名前,お電話番号,参加人数をご記載ください)

2018 年までのブルノ・ビエンナーレのあゆみを振り返りつつ,2016 年度のビエンナーレにて展示企画を行ったåbäkeのメンバーと,日本より企画に参加した室賀清徳氏,イエン・ライナム氏にその取り組みについてお話しをうかがいます。

[クロージングトーク]2つのビエンナーレから考える「グラフィックデザイナーと展覧会」
登壇予定:秋山伸(本展参加デザイナー),後藤哲也(デザイナー)
日程:8 月28日(水)
時間:19:00-20:30(開場18:30)
会場:The White
参加料:1,500 円(定員20名,事前予約制)
参加予約:会場メールアドレス宛に申し込みください。
     mail@sawadaikuhisa.com(イベント名,お名前,お電話番号,参加人数をご記載ください)

本展のもととなった「第29 回 ブルノ国際グラフィックデザイン・ビエンナーレ 2020」を掲載した『アイデア』386 号では,昨年11月にアラブ首長国連邦で開催された中東初のデザイン・ビエンナーレ「フィクラ・グラフィック・デザイン・ビエンナーレ」を特集しました。企画編集を担当した後藤哲也氏による同ビエンナーレのレポートを出発点に,ブルノ・ビエンナーレへの参加をはじめ,グラフィック関連の展示活動に精力的に取り組むデザイナーの秋山伸氏を交え,「グラフィックデザイナーと展覧会」について考えます。


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誠文堂新光社アイデア編集部(担当:西)
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TEL 03-5805-7763 FAX 03-5615-8192
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