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2020.12.09
世界市民のためのカルチャー・マガジン『ESPERANTO』創刊


全編英語テキストで,世界市民のためのカルチャー・マガジン『ESPERANTO』(エスペラント)12 月15 日(火)に創刊される。編集長はグーテンベルクオーケストラの菅付雅信が務め,編集アドバイザーにキュレーターのハンス・ウルリッヒ・オブリスト,アートディレクションはエクスペリメンタル・ジェットセットが担当。編集スタッフはグーテンベルクオーケストラを中心に,香港,フランス,ロシア,ラトビアと日本の5 カ国におよぶ多国籍なメンバーが並ぶ。

写真:瀧本幹也

タイトルのESPERANTOは,「国際補助語」という意味で,19 世紀にポーランドの言語学者ルドヴィコ・ザメンホフが,世界平和を願ってつくった人工言語。同誌はその思想を引き継ぎ,70 名近くいる全体の寄稿者,参加スタッフの9割が外国人で,世界の第一線の知識人とクリエイターが集う。

創刊号の特集は「WHOLE EARTH GOVERMENT」。特集,レビュー,「SOURCES」,エッセイ連載の4 本柱で構成される。特集では,フランスの歴史学者/経済学者のジャック・アタリ,WIRED 創刊編集長のケヴィン・ケリー,台湾のデジタル大臣オードリー・タンなど,世界第一線の知識人に「世界政府のつくり方」を聞くインタビューを紹介。また,26 人26 本26 ページにわたる「レビュー」の企画では,寄稿者として,経済思想家の斎藤幸平,音楽評論家の高橋健太郎,ヨーロッパ写真美術館館長のサイモン・ベイカーやモスクワの国際的社会活動アーティスト「プッシーライオット」のナジェージダ・トロコンニコワなど錚々たるメンバーが参加した。

その他にも,13 都市13 名のクリエイターが最近のおすすめの本,映画,音楽,お店を紹介するレギュラー企画「SOURCES」では,DOMMUNE の宇川直宏,ベルリン世界的アーティスト兼ミュージシャンのアルヴァ・ノト,北京の世界的写真家リン・チーペンなどが登場し,連載エッセイでは,音楽家の坂本龍一,ベルリン在住韓国系女性アーティストのクリスティーヌ・サン・キムなどが寄稿を行う。

11 月19 日からはティーザーウェブが立ち上がっており,12 月15 日の発売日には本文のコンテンツも部分的にアップされる予定だ。ウェブサイトも,エクスペリメンタル・ジェットセットによるタイポグラフィーを使ったデザインに仕上がった。

刊行:季刊
部数:1万部(国内3,000部,海外7,000部)
仕様:A4 版変型(270 ㎜ ×180 ㎜),88 ページ,無線綴じ,両観音開きカバー,全ページ4C 印刷
定価:日本国内は1,500 円+税(国内はtwelvebooks が配本し,全国の主要書店,洋書,アー トブックを扱う書店にて販売),ヨーロッパは€15,アメリカはUS$18(予価)で,複数のディストリビューターが配本予定